「学労川崎」830号(2026年2月4日発行)
休暇制度の改善や適正な職場環境、
業務負担の軽減に向け要求し市教委各課と交渉
要求しなきゃ伝わらない 要求しなきゃ変わらない 学労川崎でともに
学労川崎は8月、市長と教育長に宛てて「2026年度に向けた定員・予算並びに諸権利に関する要求書」を提出。11月に市教委各課から当初回答を受け、12月24日に重点課題について交渉ももちました。
前号に続き、ダイジェストでご報告します。
休暇制度や他さまざまに…【教職員企画課・教職員人事課の続き】
<休暇等の権利>
時間年休の制限撤廃や子の看護休暇の中3への引上げを、学労川崎は一貫して要求しています。いずれも市費移管を機に、川教組が合意したことで剥奪・後退させられた権利。「人材確保」が厳しいと言いながら他自治体に劣後した休暇制度に固執する川崎市当局の姿勢は理解できません。
また災害等に際しての子の緊急引き取りのための特休や短期介護休暇の取得要件拡大も求めましたが、当局は「全庁的な課題」と述べるばかりでした。
<その他さまざまな課題>
産育休に際しての「事務引継ぎ日」は、手引きを見ると産休入りに際しての記載はありますが、男性の育休入りに際しての記載はありません。当局は男性の育休取得を推奨しながら、条件整備は追いついていないのではないでしょうか。当局は「配慮していく」と回答しましたが、安心して育休に入るためにも、代替者が安心して働き始めるためにも、そして学校現場の円滑な業務遂行のためにも、配慮ではなく「保障」を求めました。
この数年新たな職種の導入が進んでいますが、執務スペースや机・ロッカー等の備品の保障は現場任せ。来られる方に失礼ですし、職員室が狭いから/足りないからと事務室・事務職員へのしわ寄せも生じています。市教委が責任を持つよう求めました。
「空気」が支配しがちな学校現場。しかしここは職場です。親睦会・研究会・PTA等の任意団体については、必ず加入・非加入が任意であることを明示し意思確認するよう、現場校長や関係団体に指導することを求め、当局としても従前の取り扱いを確認すると引き取りました。
発出文書の精選を【庶務課】
市教委が学校に発する文書の縮減・精選と、電子文書施行通知の改善を求め、課題を共有しました。前者については具体的な取組を計画しているとしたため、推移を注目していくことで了解。後者については12月中旬に各課へ再周知を行ったとの回答を受けました。
またイベント・コンクールチラシがまだまだ多いことを指摘し、学校経由での宣伝をやめるよう、特に市教委内・庁内他局・後援団体への徹底を要求。具体的な事例を組合から情報提供することとしました。
このほか、職員の個人情報管理の徹底や周年行事の簡素化についても協議しました。
徴収金額が違うのは良いことか?【学事課】
備品価格の引き上げ(国は5万)要求については、状況認識を共有し会計室に伝えるとの回答。また交際費の「祝金」事由での支出廃止要求について、当局側も課題認識を持っている旨を確認しました。
学労川崎の取組の結果一昨年、事実上の禁止が通達されたはずの学校行事での「祝金」受領問題ですが、今年度改めて取り上げ再度確実な徹底を求めました。 当局は今年度も4月に口頭周知を行ったとしましたが、再度行うよう求め、検討する旨確認しました。
学校徴収金については民間サービス導入が計画されていますが、公会計化こそ必要と迫りました。文科省も学校現場の負担軽減の観点から公会計化を繰り返し求めています。しかし当局は、学校ごとに額や内容が異なるとして後ろ向きな回答。
これに対し学労川崎は、そもそも学校ごとに金額が異なることは公教育の平等に照らして良いことなのか、学校所在地の違いによる貸切バスの金額差や教育プランの違いによる金額差は、保護者負担ではなく公費で持つべきではないかと指摘しました。駅が遠く貸切バスに頼らざるを得ない学校で保護者負担が重くなるのは仕方ないのでしょうか? “特色ある教育活動”の為に保護者にカネを出させる学校運営など不健全ではないでしょうか? 見解を質しました。
当局は「初めて受ける指摘であり、見解は持っていない」との回答にとどまりました。学校徴収金をめぐっては「在り方」庁内検討会議で議論されていたはずですが、公教育の平等性が論じられていなかった(らしい)中で、一石を投じる形となりました。
過度なプライバシー収集やめよ【給与厚生課】
職員に対する不要・過度なプライバシー収集、特に扶養するわけでもない配偶者の氏名・生年月日・婚姻日を届け出させる「配偶者情報登録」をなくすよう求めました。また、システム上の続柄が「子」ではなく「長男・次男…」「長女・次女…」である点は長幼の序列化の価値観であると問題指摘。いずれも所管部署に伝える旨、確認しました。
また、新規採用者に配布する提出書類・手続き一覧への互助会の掲載を毎年ながら問題視。削除を求めるとともに、せめて任意加入であり加入すれば会費も発生する旨を明記すべきと指摘しました。
1月市教委交渉
人事異動・職員配置「可能な限り本人希望を尊重」
臨任・任期付職員の雇用「経験のある方を任用」
学労川崎は市教委と1/30、人事異動・職員配置と有期雇用組合員の雇用について交渉を持ちました。
人事異動・職員配置について学労が本人希望を最優先とした実施を求めたのに対し、当局は「必ずしもすべて希望最優先にはできない」としつつ「可能な限り希望を尊重する」「希望順の上位からなるべく検討していく」と回答。常勤・再任用・臨時的任用・任期付に共通した考え方として確認しました。
学労川崎は臨任・任期付の組合員の雇用についても申し入れ・交渉を行っています。人事課題のため当局の口も重いところですが、「経験・実績のある方と新規の方では、経験のある方を任用している」との回答を受けました。学労からは「組合員の雇用を守るという、労働組合としてもっとも重要な課題。強い決意をもった申し入れと受け取ってほしい」と述べました。
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【連載コーナー】2文で回答・続きはwebで
このコーナーは仕事上の素朴な疑問に2文で“結論のみ”回答します
理由や意味を解説する“続き”は本紙本号web版をご覧ください
Q:忙しいので事務職員の仕事を事務支援員さんに頼んでも良いですか?
↓
A:だめです。そうしなければならないほど忙しいなら事務職員の担当業務を減らしましょう
(以降webでの続き)
しばしば「事務支援員」と略される「教職員事務支援員」ですが、この職の方々の「事務支援」の対象は「教員」のみです。「教職員」というので誤解を招くのですがこれは川崎市特有のもので、国レベルでは「教員業務支援員」という職に当たります。この名称だと、事務職員の仕事をお願いしてはいけないことがよくわかりますね。
文科省が教員業務支援員の前身にあたる「スクール・サポート・スタッフ」を予算化したのは2018年度。その当初から「学校における働き方改革」の文脈のもと、教員の業務負担軽減を図る支援スタッフとして設けられたものです。21年8月には学校教育法施行規則で制度化され、「教員業務支援員」の名称と「教員の業務の円滑な実施に必要な支援に従事する」という職務内容が明文規定されました。
そして「かわさき教育プラン第3期実施計画」は、教職員事務支援員を「教員の事務の負担軽減となるような業務を担う職員。文部科学省補助事業の教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)における本市での呼称」と説明しています。学労川崎とのやり取りの中でも市教委当局は「教員の事務支援が目的で、事務職員など他職種の業務は対象外」と説明しています。教職員事務支援員には国庫補助金が入っていますので、目的外使用は大問題となります。
こうしたことから教職員事務支援員に対して、事務職員の業務を手伝わせたり事務職員が所管する物品・書類等の整理・補充・印刷・廃棄・シュレッダーを依頼したりといったことは、制度趣旨に反し国庫補助金の目的外使用にもつながり、何より教職員事務支援員に本務外労働を強いるものでありやってはいけないことです。
まして、本来自らやるべき「作業的」業務を教職員事務支援員に押し付けておいて、自身は「教員の負担軽減」「教育活動支援に資する」などと称して徴収金や学籍や教科書といった業務を引き受けるなどに至っては、認識違いも甚だしく本末転倒です。
教職員事務支援員にお願いしなければ仕事が回らないほど忙しいのであれば、それは担当業務が多すぎるということです。管理職に校務分掌や担当業務の見直しを求めましょう。ひとりでは困難でしたら、学労川崎に相談してください。
なお学労川崎は制度の誤解を解消するため、国規則に沿った「教員業務支援員」への名称変更を23年に市教委に求めましたが、当局は「制度は正しく定着している」「多数の関係規程の改正作業が必要になる」の2点を理由に拒否しています。(文:伊藤)
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