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「連帯」No.321(2026年2月2日)

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学校事務職員自身の手による権利獲得・前進を~新年のご挨拶

 
 県内の学校事務職員の皆さま、新年明けましておめでとうございます。
  2026年が明け早くも一月が経過しようとしています。止まるところを知らない物価高にも関わらず、私たち学校事務職員をはじめとした自治体労働者の賃金の底上げは不十分なまま、実質的賃金の減少に歯止めがかからない状況です。また、共同学校事務室をはじめとする学校事務のリストラ施策が文科省や一部の学校事務関係者の手によって推進されようとしています。
 私たちは今年もこうした諸課題に取り組みながら、学校事務職員自身の手による権利獲得と前進を実現していきます。県内学校事務職員の私たち組合への結集を心より訴えます。
 本年もがくろう神奈川をよろしくお願いします。
(がくろう神奈川執行委員長 宮澤哲)
 

 

学校事務職員の50人に1人が精神疾患で休職・病休

「つかさどる」法改正や文科省「標準職務参考例」通知とともに急増

 
 12月、文科省が「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査」結果を公表した。毎年公表されるこの調査結果では、教員の精神疾患休職・病休者数の増加が強調され対策が叫ばれる。しかし実は、学校事務職員の精神疾患休職・長期病休率が教員のそれを大きく上回っていることを、私たちは早い段階から指摘してきた。
 今回も、休職は横ばいながら1か月以上の長期病気休暇を含めた割合は大幅に上昇し、ついに2%を超えた。学校事務職員の50人に1人が、精神疾患で働けなくなっている。これが学校事務職員を取り巻く全国状況だ。
 にもかかわらず文科省はなお、教員から事務職員への業務転嫁をさらに強める「学校と教師の業務の3分類」に基づく業務の適正化を進めるとしている。苦境にある事務職員にさらに追い討ちをかけるもので断じて容認できない。
 学校事務職員の精神疾患休職割合の悪化は15年度から加速している。このとき何があったのか。
《チーム学校→働き方改革→質の高い教師の確保》
 というこの10年の文教政策が進めた、教員から事務職員への業務転嫁=労働強化、それを裏打ちする
《学教法「つかさどる」改正&共同学校事務室法制化→旧3分類→標準職務参考例通知→新3分類》
 という事務職員政策と軌を一にしており、それらの政策が招いたものであることは明らか。文科省と各教委は事態を受け止め、政策転換を図るべきだ。
 一連の政策を要求・賛同・評価・推進してきた全事研と日教組の責任も重大だ。健康を犠牲に一握りの「上位級」を目指して潰し合うのではなく、皆がゆとりある労働環境のもと健康に働き続けられる在り方を目指そう。
 

 

「共同学校事務室統括職定数」新設反対!
事務職員全校配置・複数配置基準改善を!
全学労連が全国行動を展開

 
 がくろう神奈川も参加する学校事務職員労組の全国組織・全学労連は、11月末に文科省交渉・財務省要請に加え、国会議員要請と院内集会を開催しました。
 事務職員の業務増の要因そのものである共同学校事務室をさらに推進する文科省の政策を止めよう!詳細報告は全学労連HPのニュースをご覧ください。
 

 

【川崎】臨任・任期付職員の給与上限問題

議会で市当局明言「27年中の規則改正を目途に進めている」

 
 川崎市の初任給決定は経験年数加算について10年分=40号給を上限としており、これが任用ごとに初任給として給与決定される臨時的任用・任期付職員の実質的な給与上限として機能している。がくろう神奈川川崎支部は長年この上限撤廃に取り組み、今年度ついに人事委員会の「給与報告及び勧告」で「初任給制度の見直しを行う必要がある」と明記させる成果を挙げた。ところが続く賃金確定交渉では、川教組・市職労等から成る市労連と市当局がこの課題を黙殺し議題にさえしないまま合意に及び、まさかの先送りとなっていた。
 これに対し12月市議会の「代表質問」で、自民党市議団と共産党市議団がそれぞれ上限撤廃について質問する展開を見せた。
 この課題では1年前にも、川崎支部の要請書をもとに自民党市議団が代表質問で取り上げた経緯がある。これを踏まえ自民党市議団は「今回の先送りは臨時的任用職員の処遇改善を少なくとも1年遅らせる結果」と批判し、検討状況・スケジュールを質した。市当局は「令和9年(27年)中に人事委員会規則を改正することを目途に、関係局と協議しながら検討を進めている」と答弁。期限を区切った形で改正の道筋が示された。
 共産党市議団も「初任給加算の10年の壁」との表現で批判。市側は同様に「関係局と協議しながら検討を進めている」と答弁した。
 川崎市には10年をとうに超えもう20年以上勤続している臨時学校事務職員も複数いる。それでも10年分しか賃金に反映されない現制度は、労働問題であるとともに人権問題だ。そのことが良心的な議会会派にも響いたのだと思う。今度は労働組合の番。がくろう神奈川は有期雇用職員への賃金差別撤廃に向け、取組を続けていく。
 

 

【横浜】事務長が他校事務職員の人事評価に「意見具申」

根拠規定なき「意見具申」の全容を追及中

 
 横浜市において事務長制度が導入されたのは2017年度。特別支援学校とそれ以外の「拠点校」に配置された事務長が全市で31名配置されている。事務長は制度上、各学校の事務を処理し、当該校の事務職員を指揮監督,加えて他校の事務支援等を行う、とされている。さらに、全ての事務長は市教委方面事務所(市内四方面に設置している横浜市教育委員会の出先機関)の担当係長も兼ねている。
 こうした中で市教委当局は、特別支援学校以外の学校に勤務する事務職員の人事考課(評価)について、事務長が他校事務職員の考課に対しても「意見具申」なる行為を行うよう求めている。
 しかしこれは、市当局が定めた人事考課制度の規則や実施要領等に一切規定がない行為である。さらにこの「意見具申」なる行為は学校事務以外のいかなる職種においても行われておらず、制度運用の公平性を著しく損なう取り扱いだ。このためがくろう神奈川はかねて、廃止するよう繰り返し求めている。
 人事考課実施にあたり当局が作成する資料は個人情報であり、事務長「意見具申」のように定めのない収集行為は違法の疑いがある。そのため今回、がくろう神奈川横浜支部は組合員に関する「意見具申」の一部について情報開示請求を行なった。しかし市教委当局はこれに対して非開示措置をとったため、現在市の個人情報保護審査会への審査請求を行なっている。規則を逸脱して行われて来た事務長「意見具申」の詳細を、引き続き追及していきたい。
 

 

誰もが安心して暮らせる社会へ~寿越冬闘争

 
 前号で紹介・呼びかけをした横浜・寿町での年末年始の「越冬闘争」。がくろう神奈川も友誼組合の「寿日雇労働組合」と連帯し、組合員カンパを寄せたほか、連日の炊き出しや労働相談にも参加しました。
 寿町を拠点とした炊き出しでは連日500食以上の配食を行い、1,000食を越えた日も。また、関内等を含めた市内3コースの夜間パトロールでも50人前後の、路上生活で夜を過ごす仲間と出会いました。
 今年特筆すべきことがひとつ。1月4日に市内のインドネシアコミュニティが、インドネシア料理3百食を持って参加してくれました。寿は外国人と生きていく、その実践として非常にうれしいものでした。日本国籍者しか参加できない選挙で「外国人政策」が焦点化され、「日本人ファースト」や「強い日本」といった言葉が叫ばれ、差別・排外主義が横行する昨今ですが、そうした分断に与さず誰もが安心して暮らせる社会を目指すのが労働組合の姿勢です。
 今年の越冬には500名を超える支援やボランティアが参加。前号の呼びかけを見て「自分も参加したい」「物品の寄付ができないか」といった声を、学校事務職員の皆さんからも寄せていただきました。
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