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学校事務職員労働組合神奈川(がくろう神奈川) web「連帯」

「学労川崎」第785号 2022年6月20日発行

学校徴収金の誤徴収  担当者個人の責任ではない!

決裁・審査機能なき業務フローの欠陥と欠陥を顧みず事務職員への押し付けだけを進めた市教委・管理職・相互支援事業・川教組の責任だ

「教員の負担軽減」と称し事務職員に業務も責任も丸投げするだけの方向性こそが問題

学労川崎は業務事故を防ぐ仕組み作りをこそ進める

 
 6月15日、川崎市教委は幸区の小学校で学校徴収金の誤徴収があった旨報道発表を行い、併せて各校に情報提供を行いました。学労川崎は本件をめぐり、情報収集を進めているところです。
 まずはっきりさせたいのは、今回の学校徴収金の誤徴収について、担当した職員ひとりの責任とされるようなことがあっては断じてはならないということです。
 今回の誤徴収自体には直接的な要因があり、それについて担当職員は当事者ではあるのでしょう。しかし、その要因が生み出され、そして見過ごされた事は、「業務環境の欠陥」にほかなりません。学校という組織として実施している業務である以上、その業務環境にこそ原因と責任があるのです。
 学校徴収金は、かねて業務フローに問題があります。その最たる点は、責任ある立場による決裁や会計業務に精通する立場による審査といった仕組みが、ほぼ、もしくはまったく、存在しないということです。
 ご存じの通り、公費ではたとえ1円の執行にも管理職の決裁と学事課・会計室の審査が入ります。これに対して徴収金では、月々数百万円から千数百万円にも及ぶ市民からの口座振替や、口座間の資金移動について、ノーチェックでできてしまうのが実態です。
 もちろん、管理職の決裁ないしそれに準ずる手続きを業務フローに挟むことは可能ですが、その有無・手法は学校任せですし、そうした管理職の決裁が実質的なチェックとして機能している例は数えるほどでしょう。学事課・会計室のような、会計審査を専任的に担う立場は存在さえしません。
 公費と比較すれば、学校徴収金業務の業務フローがいかに欠陥を抱えたものであるかは明らかです。
◇        ◇        ◇
 学労川崎は「教員の負担軽減」の名のもと近年進行する、学校徴収金業務の事務職員への転嫁=押し付けに反対する立場です。一方で、組合員の中には校長との一定の労使合意のもと、学校徴収金業務を担当している者もいます。(本稿筆者がそうです)
 だからこそ業務フローの欠陥にはかねて問題意識を持ち、先月にはtwitter(@it_zgrr)上でも問題提起していた矢先でした。
 学校徴収金業務の事務職員への押し付けを、長年事務職員の側から後押ししてきた学校業務相互支援事業とそれを糸引く川教組事務職員部は、業務フローの欠陥に対しては何かしてきたのでしょうか? 「教員の負担軽減」ありきで、1人配置が当たり前の事務職員が学校徴収金業務を全面的に引き受けた場合、複数の教員が協同で業務遂行する従来のあり方よりも、事故を防ぐ機能は低下します。相互支援で電子ファイルやマニュアルを共有・洗練させたとしても、チェック機能の代わりにはなりません。そうした問題意識は持ち合わせていたのでしょうか?
「課長補佐」「係長」といった肩書を振りかざし、「もっと働け」と指図するだけなら誰にでも務まります。
 学労川崎は本件をめぐり、所管課となった総務部学事課と電話で折衝。近日中に事案の詳細について説明を受けるとともに、今後同様のことが起こらないようにするためどうしていくか、ざっくばらんに知恵を出し合う場を持つことで一致しました。
 職員部や学校管理職、学校業務相互支援事業、川教組による、無責任な「徴収金を事務職員に」という動きには今後も厳しく対処しますが、業務事故を防ぐための仕組み作りには、学労川崎は協力を惜しみません。
 

 

学労川崎の組合員てなにしてるの? わたしでも組合員になれますか?

学労川崎・新支部長からご挨拶にかえて

 
 みなさんは学労川崎の組合員にどのようなイメージをお持ちでしょうか? 「相互支援に参加しない人達」「仕事してなさそう」「組合活動ばかりしていそう」などネガティブなイメージや偏見はないでしょうか。
 いえいえ、仕事はしています! ついで言うと私は育児中のため〝育児部分休業〟を毎朝1時間取得&定時退勤していますが、それでも仕事は滞りなくしています。学校規模は各学年5クラスの中学校・1人配置。さすがに年末調整期と3~4月は残業しますが…そもそも早出や残業を前提にするのはやめましょう。
 今年度からは教務部にも属し、そちらの業務も担当していますが順調です。先生たちと歓談もするしお土産もお菓子ももらうし職場関係も良好だと思います。日常業務も学校行事もスムーズに運営しています。
 このような状況なので、組合活動は控え目です。控え目というか、職免・年休での活動はほとんどしていません。帰宅後に資料を読んだり、LINEでやりとりをしています。必ず参加すること!などといった強制もありません。
◇        ◇        ◇
 定刻・定時で働く、というのはとても大切なことです。でも「定時で帰りたいけど帰れない」みなさんの中には、増やされた業務に辛い思いをされている方はいらっしゃいませんか?
〇いきなり仕事を増やされた
〇異動したら、前任者はやっていたと言われた
〇働き方改革の一環だと言われて仕事が増えた
〇相互支援グループでやるように言われた
 などなど…。
 どんな理由でも、仕事は勝手に増やされていいものではありません。財務・旅費・給与以外の業務については、学校現場と当事者である事務職員が決めるものであって、上記のような理由で強制されるものではありません。なにより、基本の3業務だけでも忙しいですよね。ヒマな方っていらっしゃいますか?
 事務室は、業務の掃き溜めではありませんよ。
 私たち事務職員は1人配置であることも多く、職場で上記のようなことを言われたら弱い立場になってしまうかもしれません。また、年上の事務職員に言われたらどうでしょう? 反論しづらいかもしれません。
 でも、その年上事務職員の学校とあなたの学校の環境は同じでしょうか?小さな学校、または複数配置、あるいは加配で本来より1人多く事務職員がついたりしていませんか? その方はあなたと同じ年頃の時にそういう働き方をしていたのでしょうか? あなたが抱えている悩みや事情と同じものを抱えているのでしょうか? 環境の違う立場から、なぜ働き方を指図するのでしょうか? 言ったらその人に、何か良いことがあるのでしょうか?
「困っているけど誰に相談すればいいのかわからない」。このようなときに頼りになってくれるのが、労働組合のあるべき姿だと思います。私がストレスほぼゼロで働けているのは、何かあったときに相談できる環境であることが大きいです。「組合がついていてくれる!」という安心感はなにものにも代え難いです。
「仕事やります、引き受けます。3年で異動も受け入れ、定年まで何回でも異動します。教員とちがって、年休に時間制限があってもOKです」。こういった方々もいらっしゃるようですが、私たちはそうではありません。
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 私のような働き方と組合への関わり方であっても、このように学労川崎に加入できます。
 今困っている方は、相談できる場所はありますか? そしてそこは解決まで手助けしてくれる場所ですか?  あればいいのです。安心です。
 けれどもし「相談したい」「辛い」などと思われた方は、よろしければお気軽にお問合せください。もちろん仕事の質問でも構いません。お気軽にお電話ください。
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