持続可能な学校・学校事務をともに
全学労連秋季中央行動

がくろう神奈川も参加する学校事務職員の全国団体・全学労連(全国学校事務労働組合連絡会議)による秋季中央行動が、11/29に行われた。
「働き方改革」が抜本的な課題解消につながらない中、事務職員への業務転嫁が「教員の負担軽減」の安易な手段として進められている。特に20年の文科省「標準的職務」通知以降、その動きは加速した。
しかし今や、法定定数の100人に2人が欠員不補充。現職者の100人に1人が精神疾患で休職、7人に1人が有期雇用。それが学校事務職員の現実だ。
全学労連はそのことを踏まえ、以下の項目から成る「政策要請書」をもとに、文科省・財務省・総務省と文教関係国会議員への交渉・要請行動に取り組んだ。
▽「チーム学校」「働き方改革」「質の高い教師の確保」といった政策における、教員から学校事務職員への業務転嫁に反対します。教職員定数の改善や学校が負う業務・役割そのものの縮減といった、抜本的かつ具体的な施策を求めます。
▽学校事務職員の雇用と労働環境を破壊し、学校運営にも支障を生じさせる「共同学校事務室」「学校事務の共同実施」に反対します。
▽義務標準法の定める学校事務職員定数を遵守し、欠員を生じさせないよう求めます。児童生徒数や学級数等客観的基準に基づき、配置基準の改善と定数増を求めます。あわせて、市区町村費負担学校事務職員の配置拡充に向けた施策を求めます。
▽義務教育費国庫負担制度の改善と総額裁量制の廃止を求めます。
▽有期雇用職員の労働条件改善と、無期雇用転換に向けた法制・施策を求めます。
▽学校事務職員間・教職員間の階層化に反対します。
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当日は多くの国会議員が全学労連の要請に耳を傾けたほか、教育新聞による取材・報道もあった。
教員にも言えることだが、「専門性」をいくら唱えたところで働く環境は良くならず、むしろ仕事や負担が増えるだけだ。「期待」「つかさどる」「挑戦」の押し付けももうたくさん。無理なく負担なく生き生きと安心して働き続けられる、持続可能な学校・学校事務をともにつくろう。
>>>若手組合員参加記<<<
全学労連事務局員になって初めての要請行動参加。私は文科省からスタートして、その後財務省、参議院議員、集会という順で参加しました。
印象としては、特に財務省と国会議員が理解を示してくれたように感じました。とりわけ、非正規雇用の常態化の問題に対するリアクションは良かったと感じています。
財務省への要望は、本来は私たちではなく文科省が課題を認識し行うべきものです。このため財務省が「文科省と相談の上、必要な措置はします」という答えばかりだったのは、難しいところでした。一方で現場の声を聞こうとしてくれている部分もあり、その点はありがたかったと感じています。
文科省の回答には様々な怒りがありますが、まず、学校業務を根本的に削減しようとせず軽率に「会計年度任用職員や外部委託でどうにかする方法もある」という発想を口にしないでいただきたいと思いました。打てど響かずの印象がある文科省ですが、だからこそ諦めず、より強く、あらゆる方面からアプローチを続けていこうと思います。
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賃金確定 各地の課題とがくろう神奈川の取組
【横浜】がくろう神奈川横浜支部は、全年齢層に幅広く賃上げを波及させること、一時金改定を全て期末手当の引き上げとすること、学校事務職員独自給料表を策定することなどを求めた。また、臨時的任用職員の病気休暇付与日数拡充も併せて求めた。
当局は、臨任職員の病休日数を来年度から20日とする方針は示したものの、それ以外については歩み寄りの姿勢を見せないまま、3回の交渉をもって賃金交渉の「決裂」を一方的に宣言してきた。
大半の事務職員は1%程度の上げ幅にとどまり、現在のインフレ状況に到底及ぶものではない。一方で事務長(4級)の賃上げ幅は一般職員よりも高い傾向となり、不合理な賃金較差が一層広がる結果となった。ただ、臨任職員の病休日数は不十分とはいえ一定の前進。当局に対し着実な制度改正を求めていく。
【川崎】がくろう神奈川川崎支部は8月以来、対当局要求書・対人事委員会要請書提出、人事委員会要請活動、そして賃金交渉と取り組んできた。重点要求は、物価高を踏まえた全職員への賃上げ、臨時的任用職員の賃上げ、時間年休の40時間上限撤廃、子の看護休暇の対象年齢引き上げだ。
結果は全級号給での基本給引き上げも、3級以上の平均上げ幅は2%未満で物価上昇に及ばない水準にとどまった。来年度から初任給号給も3号引き上げ、これは臨任・任期付職員の賃金底上げにつながる。
賃金以外では、川崎支部が市費移管以来一貫して強く要求し、措置要求にも取り組んでいる子の看護休暇(現行、小3まで)について、小6までとする改善を勝ち取った。ただ川崎支部の要求は、県並み「中3まで」の復元だ。これで終わりにはさせない。
【県】国家公務員の給与決定が遅れていることから、本格的な賃金・労働条件交渉は先送りとなり、今年度の公民格差解消解消のための給与改定のみ先行して確定した。内容は全体を23,600円~3,300円引き上げ。地域手当も0.14%引き上げ12.35%となった。本格交渉は12月中旬より再開。がくろう神奈川も前号で紹介した要求書をもとに、賃金はもちろん手当・旅費・休暇・定数・制度・業務等、幅広い課題で交渉に取り組んでいく。
マイナ保険証は「任意」
現行保険証→資格確認書で通院OK
2年前、当時の河野太郎デジタル大臣が突然ぶち上げた「健康保険証廃止」。しかし、あくまで任意のカードを強制はできない。「マイナ保険証」の利用率は未だ16%未満。利用促進チラシばかり届き、肝心の事務手続き通知は後手。事務職員としてもストレスが募る。
今ある公立学校共済組合の保険証は来年12月1日までそのまま利用できるから慌てなくていい。マイナ保険証がなければ来年秋に「資格確認書」が届くので、12月2日以降はそれが保険証の代わりだ。
健康保険証は誰にとっても必要で、確実に使えるものでなければいけない。任意のマイナ保険証に委ねることがそもそもの間違いだ。読み取り機の費用負担から、廃業を考える医療機関も出ている。政府は「医療DX」を謳うが、それ以前の話として地域医療に深刻な影響を与えているのだ。
医者も患者も負担を感じる制度に未来はない。慌てずに対応しよう。
がくろう神奈川の要求で
最寄り会場での共済研修会参加が可能に
「共済事業研修会」が今年度も3会場で開催される。今回は「マイナンバーカードと健康保険証の一体化」という、大きな制度変更を説明する重要な場だ。
ところが、海老名で開催される1月10日午後は県費負担教職員の給与明細配布日。海老名会場を最寄りとする中教育事務所は配布日中の明細受領を原則としているため、同地区の事務職員は近くの海老名での研修会に参加できず、遠く大船か関内まで行かざるを得ないところだった。
共済神奈川支部は実質的に県教委厚生課と同一。それなのに明細配布期間と研修会が重複すること自体問題だ。まして明細受領日を厳格に指定するのであれば、重複はあってはならない。
がくろう神奈川は県教委に問題を指摘し対策を要求。その結果、その3日後には中教育事務所が、明細は配布日の翌開庁日である14日の受領で可とする旨を管内各校に通知した。