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学校事務職員労働組合神奈川(がくろう神奈川) web「連帯」

「連帯」No.301(2022年2月14日)

差別・分断を乗り越え労働者同士の連帯をつくりだす春闘を!

「同一労働・同一賃金」「最低賃金全国一律1,500円」の実現を


 年が明け2月になったが、社会は相変わらず新型コロナウイルスに振り回されている。“コロナ”がなければこの時期は春闘が主役になっているはず…と言うのはもう昔話。「春闘〇連敗」や「春闘冬の時代」と言われているうちはまだよかったというべきなのか。
 日本の労働人口の総数には大きな変化はないが、その中に占める非正規雇用労働者の割合は年々上昇しいまや4割超にのぼる。正規雇用労働者と非正規雇用労働者の分断、そして人事評価(考課)や昇格等による労働者間の差別・分断が労働者の意識をバラバラにし、労働者同士の連帯を奪い、残念ながら春闘自体が多くの労働者にとって縁遠いものとなってしまっている。
 しかし、そうした状況をそのままにしていては、個々においても社会全体としても、労働者を取り巻く賃金・労働条件や雇用環境、さらには社会福祉や税制、市民的権利といった社会制度においても、一層悪化させられていくばかりだ。
 がくろう神奈川も参加する神奈川県労働組合共闘会議(県共闘)は、1月に春闘学習会を開催し今月の神奈川春闘実行委員会を経て、3月に春闘行動を計画している。学習会では「同一労働・同一賃金の実現」「最低賃金の全国一律1,500円の早期実現」を今春闘の具体目標として、官民連帯・地域共闘の力をもって取り組むことを確認した。経済成長目当ての政府主導「官製春闘」ではなく、労働者の要求を労働者の運動で実現する春闘こそが求められている。対企業はもちろん、行政機関や社会全体に向けても、労働者の声を訴えていくことが重要だ。
 私たちの職場では春闘を感じにくいかもしれないが、人事院勧告、人事委員会勧告、そして秋の賃金確定に強く影響するのがこの春闘であるし、労働者であることに官も民も関係ない。がくろう神奈川は、県共闘の仲間とともに春闘に取り組む。職場から、地域から労働者の切実な声を上げていこう。



横浜市教委 今年度の「事務長」選考を実施せず

問題だらけの事務長制度は解体的見直しを

求められるのは一握りのための役職ではなく学校事務職員全体の賃金底上げ


 横浜市教委は2月1日、今年度の「事務長」選考を行わない旨、通知を出した。例年は11月ごろに選考の案内をしていたが、今年度は年が変わっても案内がなかったことから、選考を行わない見通しが濃厚だった。
 選考見送りの理由として市教委当局は「当初は選考を行う予定であったが、(次年度、事務長の)枠が無い為」としている。しかし、定年退職などの見通しは年度当初から立つはずであり、もし当局が言うように「年度当初、事務長選考を行う予定」であれば当然、こうした「枠」の問題も最初から目途がついていたはずである。年度当初は選考を実施する予定だったのであれば、年度当初は少なくとも「枠」は存在したわけである。にもかかわらず、年度途中に方針を変え、事務長選考を断念せざるを得なかったのは、「枠」以外の事情があったのではないか。当局の説明を受けてもなお、不可解としか言いようがない。
 横浜で事務長制度が始まってから、毎回の選考における競争倍率は2倍前後で推移しており、志望者が多いとはとても言えない。多くの事務職員にとって係長級職員である事務長昇任はおよそ魅力に乏しいことの表れであろう。さらに、実際に昇任した事務長はそのほとんど(90%以上)が横浜市教職員組合(浜教組)組合員で占められている。現在の浜教組事務職員部の組織率が概ね25~6%程度であることを考えれば、事務長ポストの浜教組占有率の高さは不自然を通り越して「異常」と言うべきである。さらに特別支援学校を除く学校現場においては、所属校の校務分掌のいずれの担当にも入っていない事務長が存在する等、事務長の存在意義は疑問だらけだ。がくろう神奈川は今回の選考見送りを受け、事務長制度そのものの「解体的見直し」「学校事務職員賃金制度全体の底上げ」を趣旨とした申し入れを既に行っている。
 今年度、横浜では「不適切な」学校経理が相次いで問題となったが、そのことに関連して一部事務長が他校の事務職員(むろん制度上、指揮命令関係は無い)に対して、恫喝まがいの言動(市教委当局からのヒアリングに対して「虚偽報告をしたら処分だ!」など)を繰り返していた。だが、問題になった「不適切な経理」は事務長配置校のそれも含まれていた。にもかかわらず、市教委当局は事務長の責任に関しては不問にし続けている。自らの責任下で起きたことであるにもかかわらず、まるで他人事のように「事務職員の責任」をやり玉に挙げ、さらに執拗に調査への「正直な回答(どうやら事務長たちは現場の事務職員が嘘つきであるという前提があるようだ)」を強調する事務長の姿勢に対し、事務職員の間では事務長全体への不信感が広がっている。
 年度末ギリギリの選考中止は、さらに事務長の求心力を損なう結果になるかもしれない。



人事評価(考課)での低評価や来年度校務分掌での負担増で困ったら

がくろう神奈川へすぐご相談を


 年度末に向け、これから人事評価(人事考課)の結果が開示される。また、地区や学校によってはこれに伴う校長との面談の席が設けられるところもあるだろう。
 がくろう神奈川は人事評価制度とそれを活用した昇給・勤勉手当の格差について、教職員間に差別・分断をもたらすものだと考える。また、評価者=校長に精神的・経済的優位を与え、教職員を支配し従わせ媚を売らせ、あるいはハラスメントを行う手段にもなりえる。
 実際に昨年度、横浜と川崎で校長によって事務職員に対し、標準評価を下回る不当な低評価が下される事例があった。いずれも当該ががくろう神奈川に加入し、役員が校長と交渉をもった。するとどちらの校長も、制度に対する基本的認識からして欠如しているうえ、低評価の理由や具体的事実さえまともに説明できない有様。がくろう神奈川はこれを踏まえ、市教委に対して同評価の不当性を申し入れ修正を勝ち取った。
 こうした悪質な校長は他にもいるだろう。しかし、ひとりで立ち向かうのは難しい。不当な低評価に直面したら、がくろう神奈川にすぐ相談してほしい。
 また来年度の校務分掌について、人事評価をちらつかせて一方的な負担増を要求される例もある。こうした事で困った場合もすぐにご相談を。



世界の女性たちと連帯!ウィメンズマーチ東京を歩こう!


 3月8日は国際女性デーです。東京では「ウィメンズマーチ東京2022」が開催されます。
 わたしが「ウィメンズマーチ」という言葉を初めて聞いたのは2017年だと思います。トランプが大統領に就任した翌日に、アメリカのワシントンで行われたウィメンズマーチの映像をニュースで見たときでしょうか。わたしでさえ知っているレベルの有名人(役者や歌手など)が多く参加し、マイクを持って発言しているのを見てえらく驚いた記憶があります。
 その年、世界各地でウィメンズマーチが開催されたようですが、東京でも開催されました。わたしはフェミ友と参加しました。ワシントンのような大規模なものではないけれど、フェミ仲間と道を歩くのは何とも気持ちがいいものでした(女たちによる“脅かさない”デモだと思っているのか警察や公安はごく少数という皮肉)。楽しいと思う一方で、さまざまな性差別に対する怒りがわいているのも事実で、怒りは年々増幅していくばかりです。
 それでも抗うことを諦めないために、参加しています。今年も行くつもりです!(m)

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学校事務職員労働組合神奈川

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横浜市港北区篠原台町36-28
 東横白楽マンション602
shino3628★gmail.com
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