忍者ブログ

学校事務職員労働組合神奈川(がくろう神奈川) web「連帯」

「連帯」No.287(2019年4月8日)

人員削減・行政合理化の「共同実施」反対!

 2月9日、東京・水道橋で東京都学校関係7組合の協議会(「7者協」)が主催する「学校事務の共同実施」反対の学習会があった。
「学校事務の共同実施」とは一般には、数校の学校事務職員を定期的に1ヶ所に集め事務の共同処理を進めるとするもの。17年には「共同学校事務室」という名称で法的根拠が定められた。しかし、実際の共同実施には多くの問題がある。顕著に表れているのが東京の共同実施だ。
 東京都教委が推進する共同実施は、その目的を学校事務職員の削減であると明確に掲げている。そうした目的のもと例えば武蔵村山市では、本来は学校ごとに1人配置される事務職員を拠点校の「共同事務室」に集約するとともに人員を削減して、7校分の事務を4人で行うという共同実施体制を組んでいる。
 これに対し、全国的には共同実施推進である日教組に加盟する組合もさすがに反対の立場に立ち、全教系組合や独立系組合も含め共同実施反対の一点で取り組むため「7者協」が形成された。がくろう神奈川とともに全学労連に加盟する仲間である学校事務ユニオン東京は7者協の活動の中心を担っている。
 10年で全49地区での共同実施導入を打ち出していた都教委の方針に反し、ここまでの7年で導入は9地区にとどまるという。7者協が問題を粘り強く訴えてきた成果だ。
 ただ強調しておきたいのは、こうした共同実施の問題は東京に固有の、特殊な事例の話ではないということだ。「学校事務の共同実施」という政策の本質は、学校事務のセンター化と人員削減、非正規雇用転換、外部委託化、そして学校事務職の廃職に至る、行政合理化政策である。都教委のように導入時からあけすけに「人員削減のため」と口に出すことは普通しないだけで、政策の本質・狙いはどこの自治体も同じだ。実際、共同実施先行県ほど事務職員の法定定数が学校に配置されていない「欠員」の割合や、非正規雇用事務職員の割合が高い傾向にある。
 私たちがくろう神奈川はそうした共同実施の本質を一貫して指摘し、日教組や全事研の推進姿勢を批判し、共同実施反対を訴えてきた。共同実施は学校事務職員にとって墓穴だ。自ら墓穴を掘ってはならない。がくろう神奈川とともに共同実施反対に取り組もう!




お知らせ

 昨年12月12日付の横浜市教職員組合事務職員部ニュース「WINDよこはま No.31」で、「任用一本化」をめぐる札幌市の状況として「多数派である札学労(がくろう系)は任用一本化賛成」との記載がありました。
 しかし、現在の「札学労」は自治労の傘下組合であり、独立組合として全学労連に加盟する「がくろう神奈川」とは一切関係ありません。また、がくろう神奈川は一貫して任用一本化反対の立場を取っています。
 このことについてがくろう神奈川は、ニュース発行元の浜教組事務職員部に対して訂正を申し入れ、謝罪と訂正の発行を受けました。がくろう神奈川はこれまでもこれからも、学校事務の行政職との任用一本化に絶対反対の立場で取り組んでいきます。




組合加入・労働相談歓迎!

当組合は常時組合加入を受け付けています。
また、業務過多やパワハラ、執務環境の悪化、その他諸々の労働相談にも応じています。
ひとりで悩まず、お気軽にご連絡下さい。
組合メール窓口 shino3628@gmail.com


横浜版「働き方改革」? 施策続々も…

人らしく働ける職場環境を!


 横浜では、私たちの働き方が大きく変わろうとしている。勿論「働き方改革」で長時間労働が無くなろうとしている、と言う話ではない。

「フレックスタイム」全校で試行

 昨年度、一部の学校で3カ月だけ試行された教職員版「フレックスタイム」が、今年度全校で試行される。子育て・介護・通院・自己啓発・業務都合の5項目で「学校運営に支障がないと校長が判断した場合」に限り、原則月5回まで始業時を2時間程度前後にずらすことができるというもの。フレックスタイムと言うよりも個人別「ずれ勤」の導入と言った方が正確だろう。

学校事務職員「人材育成ビジョン」

 また、学校事務職員の「人材育成ビジョン」が3月に策定された。人材育成の基本方針として「人材こそが最も重要な経営資源」とか、「職員は自ら学ぶ姿勢を持ち」とか、「学校教育と教育行政双方の知識を兼ね備えた専門性を」etc.
 真っ先に思い浮かんだのは、外国人労働者について「我々が求めたのは労働力だった。ところがやってきたのは人間だった」と言うスイスの小説家の言葉。生きた人間を材料や資源扱いするのは止めて頂きたいものである。

学校事務職員「トレーナー制度」

 さらに、この4月から学校事務職員「トレーナー制度」が導入された。複数校に配置される新採用事務職員の相方(場合によっては地区の事務長)をトレーナーと位置付け、新採用者を育成しようという制度。体系的・効果的に人材育成を行うため育成計画を管理職と相談し管理職の意見を取り入れ作成、管理職と共有し人事考課にも役立てる、と言うもの。
 従前、同じ事務職員として対等な関係のもと、先輩として後輩の指導・育成に当たってきたものを、管理職と一体化しあたかも「上司」として新採用者に当たらせようというものである。
 問題は、私たち働く者を生きた人間扱いするのではなく、使いやすい労働力としてしか見ていない事である。「すべての教職員が安心していきいきと働き続けることのできる職場環境づくりを進める」と言うのであれば、先ずはきちんと休憩時間(労働時間の最低原則の一つだ)の取れる職場づくりであり、8時間働けば帰ることのできる職場環境をこそ整備すべきだ。



代替わり祝意の押し付けにNoを!メーデーを闘おう!

 エイプリルフール。4月1日は悪夢のような一日だった。ショー化した元号発表は茶番だが、学校では、入学式は「〇〇31年度」で、卒業式は「××元年度」とか騒いでいる。この機会に西暦にすれば良いのに。「不便・不合理・不自由」な元号なんていらない!
 でもって、天皇の代替わり。5月1日は、1886年アメリカで労働者が8時間労働を求めてストライキに立ち上がった日で、世界中の労働者が連帯するメーデーなのだ。新天皇の即位を「国民こぞって祝え」と、政府は5月1日を祝日にし10連休にしたが、政権の思惑は外れて10連休が「うれしくない」と言う人は多い。低賃金・長時間労働改善を求めた日から133年経っても、「ワーキングプア」と言うべき過酷な労働者の状況は今もある。
 人間の平等と矛盾する天皇制こそ差別の根元。メーデーに代替わりをぶつけ、強制された祝意の押し付けに私たちはだまされないよ。労働者は立ち上がり団結する。代替わりも天皇制もいらない。メーデーを闘おう。
PR

学校事務職員労働組合神奈川

連絡先
横浜市港北区篠原台町36-28
 東横白楽マンション602
shino3628★gmail.com
(★を@に変えてください)